2001年12月号
コラム


シェイクスピア、 エリオット、 バージニア・ウルフなどを原書で読むのが日課。 数年まえまでは、 英国文化センターで最上級のクラスに通うのが生活のリズムだったが、 クラスが消滅。 生き甲斐の半分が消失したせいか、 先ごろ転んで初めて知った入院生活  “修学旅行みたい”といささか興奮気味の100歳老母の話。

一人暮らしの誇り高い人生を支えてきたのは、 英文学への敬愛と隣近所のつきあい。 おかずや贈答品のやりとり、 銭湯や小さな市場のおやじさんやおかみさん。 二日も姿が見えないと“どうしはったん”と心配して訪ねてくれる。 こういう関係に身内のものも勝てまへん。
(Q)


前のページへ戻る