2001年10月号
エッセイ
「平時」 から 「乱時」 「戦時」 へ
京都機関紙印刷センター
代表取締役社長 藤岡 秀興
ここ最近の世界・国内では、 「激震」 に値する大きな事件が相次いでいます。 米国同時多発テロ、 世界的な株の下落、 マイカルの倒産。 つい先日歌舞伎町での悲惨な放火事件があったばかりなのに、 数倍の悲惨な諸事件が次々と…。 これからは、 アメリカと 「イスラム過激派?」 との報復戦争に全世界が巻き込まれるのでしょう。 まさに一触即発です。
アメリカの 「同盟国」 になっている日本が、 有事法制化の具体化を進める作業に入りました。 「戦争への道の具体化」 です。 日本金融界も平均株価が八〇〇〇円に下落することも想定しての対応策を打ち始めました。 「戦時対応?」 です。 「構造改革」 の名のもとで登場した小泉内閣ですが、 実施を具体化しているのは国民生活破壊型の施策ばかり。 くらしはどんどん悪化するばかり。 もともと無能なのか、 「詐欺師的手法」 で、 国民を騙しているのか?いずれにしても、 国民はそろそろ目を覚ましたほうがよさそうです。
このように見てくると、 今までが 「平時」 であって、 これから 「乱時」 「戦時」 に入っていくと考えざるを得ません。 私自身は、 バブルがはじけて以降、 長期の不況・阪神大震災・サリン事件・そごう倒産などここ十年が 「乱時」 と思い、 「耐える経営」 を進めてきました。 しかし、 ここにきて 「腹をくくり直さないといけないな」 と感じています。
今年、 私どもは創立五十周年を迎えます。 創立時は朝鮮戦争がおこり、 レッドパージの嵐が吹き荒れていました。 そんな中で 「言論・出版の自由」 「平和とくらしの防衛」 を掲げて創立されました。 今年の春には、 社員一一〇人が沖縄平和研修を行い、 創立の原点である平和を守ることの大切さを学んできました。 この冊子が届く十月には、 創立記念のささやかなレセプションも計画しています。 また、 五十周年の到達点を集大成しました 「顧客応援カタログ」 を作成し、 育てていただいた恩返しをしたいと考えております。 来年には顧客信頼創造型の組織改革である 「分社制」 を採用・実施する予定です。
今までが 「平時」 でこれからが 「乱時」 に入っていくこと。 そういうときこそ、 「原点」 「初心」 に立ち戻り、 スタンスをしっかり固めなおし、 進んでいくことが必要だと考えています。 私事でいえば、 この十月でちょうど五十歳となります。 二一世紀スタートの波乱の年に、 それぞれ五十周年を向かえ新たなスタートをきることになりました。 「顧客信頼創造」 のスタンスを再確認し、 社員全員で邁進していきたく思います。 これからも叱咤激励をよろしくお願いします。
本来は別原稿を準備しておりましたが、 急な 「激震」 で、 出稿する気がなくなり、 差し替えました。 会社紹介・決意表明的な原稿になりましたことお詫びします。
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