2001年8月号
コラム
物心ついてから初めての入院。 看護婦も医師も親切で熱心な、 とてもいい病院だった。 しかしそれだけになおさら、 いま医療現場が抱える問題が見えてくる。
外来患者の待ち時間短縮運動。 たしかにさまざまな工夫をしている。 しかし目標はなんと 「2時間」。 高熱にうなされていなくても、 2時間待ちはつらすぎる。“点滴患者用に丸椅子に代えて背のある椅子を導入”という張り紙。 これって“ベッド”じゃないの?そんなことを考えながら天井を見ると床まで濡れるような水漏れだ。
いくら個々人が熱心であっても、 慣れは感覚を麻痺させる。 いつのまにか異常を異常と感じない世界になってはしないか。 これ、 生協には無縁の話?
(千里聞)
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