1999年12月号
コラム
今年滋賀県では、 安全性と琵琶湖への環境負荷軽減のため、
水田全体を紙でおおった 「紙マルチ栽培」 と鯉に除草させる
「鯉除草」 を試みた。 収量はそこそこだったが、
途中から雑草のヒエが発生、 カメムシによる斑点米の被害も出て、
対応が大変だったようだ。 考えてみると、 ヒエの実は玄米の選別過程で除去できるし、
斑点米も白米にしてから色彩選別機で簡単により分けられる。
だとすれば、 もっと雑草や害虫に寛容になってよいのではないか。
「安全」 も 「環境」 も、 田んぼの上だけで考えてはいけないと改めて感じた次第だ。
(増田佳昭)